« 『確認』から『確実』へ | トップページ | 3年目の3人 »

挨拶ができるということ

おそらく誰もが小さいころから『おはようございます。』 『こんにちは』という挨拶を当たり前のようにしてきていると思います。

社会人となって、この仕事に入った新人たち、最初は利用者さんとのコミュニケーションをとることを目標に現場研修に入り、まずは楽しく会話が出来るようになりたいと意気込んでいくのですが・・・戻って来ると、『何を話していいか分からなかったそれどころか挨拶すらまともに出来なかった』と、今春入社のSさんも嘆いていたのを思い出します。        (そのSさんも現在は、一通りの業務を覚え、送迎時のコミュニケーションを課題に挙げ、頑張っているところであります。)

たかが挨拶ぐらいは・・・と思うものですが、されど挨拶。

朝礼時とか知り合いとの挨拶は、場の設定やお互いに交わそうとする意志があっての挨拶であり、難しくもないでしょうが、これから関係を築いていこうとする相手に対しての挨拶はなかなか敷居の高いものだと、研修生たちはここで気付かされるようです。

現在、デイサービス所属で入社2年目のS君。

当初から、「声が小さい」「何言ってるか分からない」「挨拶もできないと周りから何度も言われました。                                                 利用者さんの後ろ姿に向かって、必死に『おはようございます』と小さな声でささやいていたというのがデイ伝説になっている程です。私たちとすれ違っても下を向いてしまい、こちらから声をかけるとようやくモジモジしながら会釈を返してくれる、そんなスタートでした。

その彼が、1年目を終える頃だったと思いますが、こんなことがありました。

帰り際にお疲れ様です失礼しま~すと元気な声で挨拶をして、颯爽と自転車で駆け抜けていく青年があり、礼儀の正しい若い職員さんだなあと思って振り返ると、S君の後ろ姿がありました。思わず負けずに大きな声で『気を付けて帰ってね~』と叫びながら、今のは夢か幻かと・・・。でもその後も幾度か自転車帰りのS君と遭遇。その時も先にこちらを見つけて元気に笑顔で挨拶をしてくれたのです、夢でも幻でもなく・・・。

『2年目になって、ようやく利用者さんからも先輩たちからも自分が受け入れてもらえたと感じられるようになって仕事が楽しくなった』と、最近になって彼が話してくれました。                           1年かけてゆっくりと積み重ねてきたものが、2年目で確かな成長として周囲から認められ、それが彼の自信へと繋がってきたようです。

安心できる心の居場所を自らが見出してこそ、本当のコミュニケーションとしての心からの挨拶ができるようになるんだなあと、S君から教わった気がしました。

           

                            Cimg0834

« 『確認』から『確実』へ | トップページ | 3年目の3人 »

新人研修日記」カテゴリの記事